永遠に終わらない仕事。
そんな状況でさらに降ってくる仕事。
「いいかげんにしろよ!」
「だれが捌くんだよ!」
「俺かよ!?」
「資料どこにあんの!?」
「なんで手書きで情報管理してんの!?」
はい。数年前の自分です。
今では考えられないですが、数年前までは平日も朝早く夜も遅くまで、さらに土日も仕事してました。
そんな僕が、今の状況(平日定時、残業なし、土日出勤なし)の状況にできた仕事の効率化の考え方と実践法をお伝えします。
僕は経理未経験で入社し、半年で上司が退社して、まさかの初決算1人。
銀行対応、社長への報告、経営会議対応等…
到底1年生にはキツすぎる状況をなんとか乗り切ってきました。
新入社員の方
ベテランでも業務量が多くて困っている方
事務作業の効率化の糸口を探している方
そんな人の役に立てればと思っています!
「日本から無駄な作業をなくして生産性爆上げの国にする」
こんな事もたまに思ったりしてます。
余談はこのくらいで、本題に入りますね
記事を読む時間すらない!
すぐにでも時短になる方法を!
という人は最後の【まとめ】をみてみてください。
効率化の『準備』
効率化の前にまずは大切な事を考えましょう。
現状把握
まずは、作業前に現状把握からしましょう。
いきなり会社全体とか部署とかそんなレベルの改善を行うのは大変なので、「個人」で考えましょう。
・どんな資料を
・どのデータを元に
・どれくらいの頻度で
・どれくらいの時間をかけて
・誰のどんな判断、行動につながっているか
「めんどうだなぁ」と思っている作業で各上記項目を書き出してみてください。
効率化の為の『排除』
不要業務の排除
①でピックアップと分析をした作業の中で
「誰のどんな判断、行動につながっているか」
これが明確でない、または判断にも行動にも繋がっていないもの
それが無駄な仕事です。
過去の慣習、惰性で引き継がれた作業なだけです。
「そーなんだー」って感想もらうだけの資料作り、仕事は無駄です。
そこを効率化しても、「素早くムダな作業ができる!」といった成果しかないので排除しましょう。
重複作業の排除
重複作業の排除というのは、部署内で同じ情報の整理、再編集をしているものです。
個人でも同様です。
無意識に作っている資料でも「これとあれ内容似てるよな。。」とか
会議資料とか営業資料などでかなり多くみられます。
その多くの原因は、作業担当が明確でない事、都度上司が指示する人が変わっている。
そういうことが原因なので、作業担当同士で何をしているのかは確認した方がいいですね!
具体的な整理の仕方は後ほど記載しますが、ここでは
「あの数値毎回入力しているな」とか、「あの情報あるならこれいらなくない?」
とかのイメージをしてもらえればOKです。
効率化の為の『要件定義と整理』
要件定義と整理①:必要情報の確認
まず、資料作りを例にあげて話をすると、
資料を見る人が「なに」を知りたいかを”明確”に確認することです。
銀行だと「試算表」「決算の見込」「金融機関別の借入残高とその用途」
経営者も似てきますが「事業概況」「試算表」「決算の見込み」「財務担当からの気付きと対応策」
営業部長だと「営業物件」「売上、利益金額」「利益率」「確度」「受注額」
といったところでしょうか。
相手の必要としていることを最初に明確化することで、作業の戻りも最小限にすることができます。
これはwebデザインとかシステム設計では「要件定義」と言って第一に行う作業です。
これは、資料作りだけではなくてどんな仕事でもそうですね!
でも、できていない人がかなり多い印象です。
相手の要求、要望を1回でしっかり聞き出す!
無駄な情報は省く!
これが大切です!
要件定義と整理②:データソースの一元化
実際の作業のステップです。
財務や経理だと、会計ソフトの数字、さらにいうと帳票が大元の資料ですね。
営業部だと、見積書や注文書が大元の資料です。
それを元に資料が作られるとして、その資料を一括して管理するということです。
会計ソフト、その他社内システムから出力されるデータはもちろん社内共有ですので問題はないです。
問題は誰かが作ったエクセルデータを参考にするとき。
または書類がどこにあるのかがわからない、保管方法がバラバラなときです。
そうなるともうめんどくさい度MAXになります。
自分の職場では「バクラク電子帳簿保存」というサービスをつかっているのですが、
基本的には電子帳簿保存法に対応する証憑保管サービスです。
ただ、うちの会社ではありとあらゆる書類をぶちこんでいます。
それにより、そのサービス上で検索をかけるだけで会社内の全ての書類情報が一瞬で取得できます。
※もちろん部署ごとの権限も設定できます。
話がそれましたが、そのように
・1つの場所に全てのデータを入れる
・探す際は検索(取引先名、金額、プロジェクト名、日付など)で探す
といった方法がベストです。
反対に
年度別、プロジェクト別、取引先別、担当別で保存する場合、
新人、新任など状況に詳しくない人はほぼ検索が不可能になります。
または分類階層が深すぎてなかなか欲しい情報に辿り着けません。
ぶっちゃけると「一元管理」これだけで、かなりの時短になります。
書類を探すためにデスクから離れる事もほとんどなくなりますし、
「あの書類どこにある?」っていう会話もしなくなるので、他の人の手を止める事もありません。
要件定義と整理③:曖昧表現の排除
人によって、案件名や商品名の略し方が異なって混乱したことありませんか?
自分の認識と全く違うからどうも話が噛み合わない。
その様なトラブルを防ぐために、社内では共通の言語を使う様にしましょう。
またよくあるのが「利益」
会計用語では、
粗利益(売上総利益)
営業利益
経常利益
税引前純利益
税引後純利益
とまぁ沢山あります。
良くある例をだすと
営業部だと利益=粗利益
銀行だと利益=税引後
この様に相手によって意図する利益が変わります。
「利益が多い部署順に表示して!」だと粗利?営業利益?となりますよね?
「売上」とひとつとっても会計上は「役務の提供時」となっていますが、営業マンは「受注時」と勘違いしている人もいます。
そう言った相手の勘違い、知識レベルの差も頭に入れて曖昧さを排除しておくことでスムーズに業務が進みます。
効率化=『作業工数削減』
ここまでで
1.現状を把握して
2.不要な業務をなくし
3.重複業務をなくし
4.必要情報を確定し
5.情報の一元化をし
6.曖昧表現でのトラブルも回避しました。
ここまでのステップを経てやっとここで工数削減。
つまり時短、効率化です。
エクセルのマクロ、RPA、グループウェア検討などです。
・情報共有の高速化
・手作業を自動化
この2点をよく頭に入れてください。
基本的に、事務に関する業務は
「ある情報を元に、希望する形に整形する」といった業務がほとんどかと思います。
・営業情報、売上情報を元に、会議資料を作成する。
・銀行連携データから会計入力をする
全て「ある情報を」「希望する形に」してますよね?
まずはその情報の共有を高速化してください。
先ほどの「バクラク電子帳簿保存」もそうですし、チャットツールも、スケジュール共有などです。
つまり
「発信者が1回入力等の作業をしたら全員に共有できる状態」
にしてください。
電話、口頭、個別LINEはNGです。
伝えたい人の数だけ作業が増えますよね?
※作業が増える分、時間もトラブルも増えます。
その次に手作業の効率化です。
・資料を作る際にマクロを取り入れる。
・情報アクセスのショートカット化
・資料の定型化
この様な作業です。
説明が長くなりましたが、特定の作業、情報の取得に
・どれだけ時間がかかっているか?
・どれだけクリックしているか?
・どれだけタイピングしているか?
この表現の方が分かりやすいですかね?
これらが多く当てはまる作業からやっていくと良いですね!
クイック効率化の実践
「木こりのジレンマ」
森の中で、木こりが刃のこぼれた斧で一所懸命に木を切っていた。
通りかかった旅人が
『刃を研ぐともっと早くたくさんの木を切れますよ』
と言ったところ
木こりは『木を切るのに忙しくてそんな暇はないんだよ』
と返事をした
というエピソードが由来とされる。
らしいです。
ビジネスでは、
「忙しいから業務改善とか勉強とか技術を磨いたりできない!」
と嘆いている状況が当てはまりますね。
実はこの考えが最悪の状況から抜け出せない原因です。
過去に僕は上司、部下、バタバタしていた人に業務改善の話を良くしていました。
ただ皆、口を揃えて上の様なことを言って、改善することはありませんでした。
忙しいからと朝一から入力作業をしたり、休日出勤や残業して資料作成してみたり。
そんな日々を何年もやっていました。
それはいい加減おかしいと思わないといけないんです。
仕事量が倍になったら朝もっと早く出勤できますか?
もっと残業できますか?
5倍になってもできますか10倍になってもできますか?
仕事量が増えても作業量、作業時間は増えない様にしないと潰れてしまいます。
その為に、毎日改善のための時間を作ってください。
どうせ休日出勤、時間前出勤、残業するなら
「作業」ではなくて「改善」をしてください
刃こぼれした斧をビカビカに研いで、どんどん木をぶった斬っていきましょう。
ここからはクイック効率化として、先ほどまでのステップを踏まずにとりあえずすぐできることを紹介します。
クイック効率化①:タイピング
まずは毎日必ず使っている物から手をつけていきましょう。
タイピング。PCが仕事で使われる様になって30年近く。
パソコンを仕事で使い始めて1年以上、今だに手元を見ながらタイピングしている人は厳しい言い方になりますが、やる気不足です。
タクシーやトラックの運転手が、「えーっとウインカーはこっち、と。よし、あ、ワイパーかこれ」
そんなことしてますか?しかも仕事でですよ。
これがまかり通っているのが事務です。
メール、資料作り、何にしてもタイピングは必要です。
「まぁそのうち音声入力の時代が〜」って言っている人はもう少し時代が追いつくまで現状で我慢してください。
その毎日使うスキルを10%でも向上させることができれば仕事は10%早くなります。
自慢じゃないですが、自分はある程度のスピードでタイピングできます。
新卒の子と比べたらタイピングだけでも5倍以上、文章作成能力、メール立ち上げとメール作成のテンプレも考えたら、メールひとつでも10倍の速度で仕事を終わらすことができる自信があります。
こうやって少しの時短の積み重ねで仕事を捌いていきます。
毎日10分からでもいいです。
それこそ早く出社して許される環境であればタイピングのトレーニングの習慣を身につけましょう。
クイック効率化②:情報アクセスの時短
これは実践というより、考え方ですね。
毎日チェックするサイト、毎日開くファイル、毎日送るメール、毎日更新するデータ
そういった繰り返しの作業は時間を食い潰す元になります。
サイトはお気に入りバーに登録やブラウザ立ち上げ時にタブに表示する様にしておく。
ファイルはデスクトップにショートカットを作る
メールも送り先別で、挨拶文〜署名まで入れておいて。「〇〇をお送りしますのでご確認お願いします。」の〇〇だけを変更するように準備しておく。
毎日更新するデータは、excelのパワークエリ、RPAの活用
その様に、少しでも時間を短くできる様、また同じ作業をしなくていい様に準備をすることが大切です。
「しっている」「わかってる」皆そう言います。
でもほとんどろくに設定してません。
たまにトラブルで人のPC作業を見ることがありますが、カチカチカチカチやってようやく目的のフォルダに辿り着き、エクセルを開いて、印刷もショートカットキーを知らないのでファイルから・・・えーっと、と。
こんな話にならない状態ではいつまで経っても仕事は減りません。
10秒以内に目的の情報を出せる様に準備をしましょう。
これも都度改善でもいいですが、後回しにするくらいなら毎日時間を決めて取り組むと良いですよ!
クイック効率化③:ゴミをすてる
基本的に机の上、デスクトップの上がごちゃごちゃな人は仕事が遅いです。
上記で話をした様に10秒で必要な情報に辿り着けないから。
1日1回、書類も捨てる。データも整理する。
保留なら保留でまとめておけばいい。
今動いている案件の資料が絶対に埋もれない様にする。
仕事もプライベートも一緒ですね。
いらないものはどんどん捨てる!
やってみた人だけわかる集中力爆上げです。
まとめ
長くなりましたが、具体的なテクニックと考え方を紹介してきました。
前半は体系的に、長期的に効果を出す方法でしたが、後半「木こりのジレンマ」は今からでも使えます。
今すぐに少しでも時短をしたいのであれば後半のできるところからがおすすめです。
・机とデスクトップの整理
・情報アクセスの時短
ここまで30分〜1時間で済ませて効果は今後ずっと続きます。
多分探し物の時間は2割減以上、アクセス時間は10倍以上の速さになると思います。
これで少し時間ができたら
・不要業務の排除
・タイピング
・時短(マクロ、パワークエリ、RPA)の導入
さらに時間ができたら
・情報一元化
この流れで行えばいいと思います。
〜最後に〜
人間みんな基本的にはめんどくさがりやです。
こういう時短にしたり効率化したりすることすら面倒に感じます。
でも、少しの手間をかけて未来永劫楽になるなら良くないでしょうか?
せっかくここまで読んでいただけたならぜひ実行まで頑張ってください。
実行しないのであれば、忙しいあなたの時間を奪っただけになってしまいます。
今日1つでもいいので絶対に実行してください!
例えば、寿司打にアクセスして、お気に入りバーに登録して、スマホでやる時間のアラーム設定して毎日挑戦してください!リンクつけときます!
https://sushida.net/
ちなみに習慣化には、やる場所、やる時間、やる内容を固定することが大事です!
絶対に仕事がラクになりますよ!!応援してます!
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